【書籍紹介】『アスペルガーのパートナーと暮らすあなたへ』
2025年06月03日 16:10
『アスペルガー症候群』という診断名はひと昔前に使われたもので現在は『自閉スペクトラム症』に含まれます。
しかしながら、当時診断を受けた人や当時それを扱った書籍も多く、いまでも『アスペルガー症候群(現:自閉スペクトラム症)』(※どちらもASと略される)と標記するなどでその名称が使われています。
アスペルガー症候群に注目が集まるとともに着目されるようになったのが『カサンドラ症候群』です。
この書籍では敢えて「アスペルガーのパートナーをもつあなた」と表現しています。
本書では、そうしたパートナーが抱える数々の困難にどう対処できるか?を、例を挙げて解説しています。
障害者施設や福祉事業所などでASの方の支援をしてきた方には理解しやすいと思いますが
・自身の基準を曲げない(他者の基準を受け入れない)
・共感性が乏しく他者の優しさや傷つきに頓着しない
・担うべき判断・決断を人任せにする
こうした態度はそばにいる人をイライラさせたり、些細なことで時間や手間暇がかかります。
共に過ごす時間が長いパートナーは、外にいる時よりも気遣いのないAS当事者の振舞いに触れることになります。
日常の細々した場面で上述のような態度を繰り返されると精神的にとても疲弊することは想像に難くありません。
最近では『カサンドラ症候群』で検索すると、専門書以上に当事者の体験を書籍化したものがかなりの数でヒットします。
コミック本の数には正直驚かされます。
実際に読んでみないと、厳密な意味での「アスペルガーのパートナー」としての話なのか、所謂『発達障害グレーゾーン』あるあるといった話なのかはわかりません。
とはいえ、かつての「ボーダーライン」や「新型うつ」と同様に現時点で『アスペルガー症候群(現:自閉スペクトラム症)』が注目されていることは間違いなさそうです。
本厚木・海老名のカウンセリング
EAPパートナー カウンセリング・オフィス