
【家族と虐待】すすきの頭部切断事件
2025年01月21日 16:28
ずっと昔に読んだのですが、虐待問題に詳しい西澤哲氏は次のようなことを書いていました。
・「虐待(Abuse)」は「ab-use=不適切な使用」
子どもに暴力を振るう、養育放棄といった行為だけでなく、子どもに適切な対応をしない、依存する、親役割をさせるなども虐待である
すすきの頭部切断事件の公判にモヤモヤしています。
・子どもが間違っていても親が適切に対応できない
・子どもが親を実質的に支配している
家族が機能不全に陥っていることだけは明らかです。
ではこの事件の親子では、どちらがどちらを虐待していることになるのか。…今更考えたところで、事態がここまでこじれてからでは意味のない話かもしれません。
家族病理を扱うこともある精神科医。家族問題では当事者が動くのには限界があります。「親子」と「治療者」を兼ねることは「多重関係」になるため、治療的にNGです。
だからこそ、事件の父親は他の専門家に助けを求めるべきだったのではないか。その考えが拭えません。
でなければ、彼自身の生業の否定になるのではないかと思うのです。
「雷親父」が影を潜め、「友達親子」は珍しくなくなりました。
躾と称して子どもの心身を蝕む親の虐待は許せません。
他方、傍目には虐待に見えなくても適切な躾や養育を怠るという形の虐待が、静かに・確実に増えているように感じます。
本厚木・海老名のカウンセリング
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