【7月26日を忘れない】①「月」に描かれた『架空の』施設
2025年06月24日 17:16
津久井やまゆり園の事件から今年で9年。
事件をモデルにしたと言われる映画「月」を観ました。
原作となる辺見庸著の小説「月」(2017年発表)を石井裕也監督が独自に再構成し脚本を書いた作品とのこと。
『社会が、そして個人が問題に対して“見て見ぬふり”をしてきた現実をつまびらかにしている』(映画「月」オフィシャルサイトより)
主人公がパート先の施設に訪れたとき目にした風景はかなりリアルだったと思います。
独語(無意味語の繰り返し)や常同行動(繰り返しの仕草)、その立ち居振る舞い。重度障害者施設で支援員をした経験のある人にとっては見慣れた日常の景色です。
実際に障害を持つ方が演者に抜擢されたそうですから、リアリティが出ていて当然ともいえます。
ただし、それ以降のところでは「これでは誤解されかねない」と強く感じる点が少なくとも3つありました。
【誤解されかねない演出表現】
■日常的な虐待や「開かずの間」の存在
■心の荒(すさ)んだ施設職員
■さとくんが「異常な職場経験」から非人道的思想にはしる
メディアの報じる事件の中の施設は、あまりにも行為者Uの視点よりに傾いているように思われてなりません。
過去にも様々な形で言及してきましたが、あらためてここに記していきたいと思います。
(②につづく)
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